FRPケーシングの特徴について
FRPケーシングというのはFiber Reinforced Plasticsケーシングの略称で、前半部分は繊維強化プラスチックとなります。
ケーシングとはケースと同じような意味で、箱とか枠囲いといった意味合いですが、パイプという意味で使われることもあります。
パイプも一種の囲いですから決して間違ってはいないでしょう。
パイプと聞くと素材として真っ先に思い浮かぶのはプラスチックのはずです。
プラスチックは軽く、必要な太さや長さに加工もしやすいという特徴があります。
また、パイプの中は用途に応じて様々なものが流れるでしょう。
中には腐食性のものもあるかもしれませんから、耐久性も大事です。
この点でも錆びたりすることのないプラスチックは素材として優れています。
しかし、プラスチックの弱点として、曲げとか引っ張りには比較的弱いということが挙げられます。
もちろん肉厚にすればこの問題はある程度解決可能ですが、それでは重くなってしまい利点の一つをみすみす失うことになってしまいます。
そこで、例えばガラス繊維、炭素繊維のような繊維との複合素材とすることで曲げや引っ張りにも強いという特性を持たせたものがFRPです。
ガラス繊維や炭素繊維などは、押す力には当然弱いですが引っ張る力には強いです。
また、曲げに対しても、曲がりはするものの元に戻そうとする力が働くという利点があります。
つまり、プラスチックの特性を維持しつつ、強化した素材とすることができるわけです。